唐招提寺の観月讚仏会へ行ってきました~撮影する際に知っておくべきこと2022版~

奈良を撮る
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観月讚仏会とは

ざっくり説明しますと鑑真和上と一緒に中秋の名月を愛でましょう……といった趣旨のものだと思います。
金堂前で18時からおこなわれる観月讃仏会法要のあと、御影堂で献茶式が行われます。
そのあとは各々が思い思いの場所で中秋の名月が昇ってくるのをゆっくり待つ……という趣深く秋の到来を感じることのできる行事です。

撮影する際に知っておくべきこと

  1. 三脚使用禁止
  2. 堂内撮影禁止
  3. 行事中のストロボ使用禁止
  4. おすすめレンズや撮影場所
  5. 境内で中秋の名月を撮るには

三脚使用禁止

例外的に報道関係の三脚使用は認められているようですが、現在、三脚の使用は禁止となっています。
持ち込んでもただのお荷物と化すだけなのでお気をつけください。

堂内撮影禁止

金堂内の撮影も禁止されています。
基壇上で仏様にスマホやカメラを向けている人は係の方から注意を受けていました。

唐招提寺としては、仏様にカメラを向けるのは是としていないそうですが、基壇下から撮影される分に関しては「ご遠慮ください」としかいえないというスタンスとのこと。
本当は「撮影禁止」と言いたそうでしたが、完全に周知するのは難しいのでしょうね。

行事中のストロボ使用禁止

これは当日、撮影してはいけないものを公式カメラマンさんに確認したときに教えていただいたことです。
行事がはじまる時間は陽が傾きはじめる頃で、辺りはだんだんとうす暗くなってきます。

ストロボを焚きたくなる気持ちはわかりますが、ここはISOをあげて対処しましょう

おすすめレンズや撮影場所

人の頭を入れたくないなら開門時間(18時)と同時に入って、最前列をとるのがベターでしょう。
ただし、距離が近いので広角ズームで臨んだ方がいいです。
最前列だと24mmでも近いなぁと思ったのでおそらく18mm前後をカバーする広角ズームだと使い勝手がいいのではないかと思います。

法要の様子全体ではなく部分的に撮りたい(僧侶越しに仏様を撮りたいなど)なら、中〜望遠レンズかなぁと思いますが、手ブレする可能性と「仏様に向かってレンズを向けて欲しくない」というお寺側の思いに反する気がしますので個人的にはあまりおススメはしません。

余談としては報道関係の方は金堂前の灯籠前に陣取っていました。

ここからだと盧舎那仏を正面から捉えることもでき、なおかつ、行事全体も捉えることができるのでベストポジションと言えるでしょう。

ただし、群衆の頭がめちゃ入るのでそれを許容できるのであれば、です。
この写真↑は身長170cmの私が腕をバンザイ状態にして撮ったもの。
それでも下の方に群衆が写り込んでいるのでトリミングしています。

あと、おすすめの撮影場所としては、金堂向かって右、灯籠の斜め後ろの位置から西に向かって撮ると、日によっては日没に染まる空と金堂と僧侶のコラボが撮れると思います。

境内で中秋の名月を撮るには

鉄板なのは鼓楼越しに撮る構図のようです。

この日、お月さまが姿を見せはじめたのは午後7時10分頃

この写真は156mm(35mm換算),f5.6,2ss という設定で撮ってますが、Lightroomで明暗差をかなり調整しています。

そう。
月ってめちゃめちゃ明るいんです。

建物がライトアップされていれば、明暗差がもう少し解消されるのかもしれません。
とにかくいい感じに撮るのはかなり難しいと感じました。
グラデーションNDを使えば、もう少し撮るのが楽になるのかもしれません。

あと、ここで撮る注意事項としては、月が昇ってくるとかなりの人で混み合うということ。

三脚が使えないので、地面にカメラを置いて、手もちの荷物でレンズの位置を微調整して長時間月が昇るのを待っていましたが、直前になって場所移動を余儀なくされました。

まぁ、月見を楽しんでいる方々の邪魔はしたくないので仕方ないです。

できるだけ隅っこの方で邪魔にならないように撮らせていただきました。

行事の様子

2022年はいったん17時で閉門されたあと、ふたたび18時から山門が開かれました。

この日、午後6時以降は拝観料・駐車場料金ともに無料になります。

開門時間である午後6時の5分ほど前に到着しましたが、すでに入場がはじまっていました。
走り出す人はなく、皆さん落ち着いた様子でゆっくり金堂に向かって歩いていました。

待っている間もまったりとスマホで金堂を撮ってみたりして終始和やかな雰囲気です。

厳かな鐘の音とともに観月讚仏会法要がはじまりました。

厳粛な儀式なのでシャッター音は消しておいた方がいいかもしれません。

金堂の扉が開かれました。

陽がゆっくり傾くなか境内に読経が響きます。

観月讃仏会法要は30分くらいで終了だったと思います。

このあと、自分は鼓楼前に移動したのですが、

どうやらこのあと御影堂で裏千家の献茶式があり、皆さんはそちらに移動していた模様。

この日は御影堂の開放もあったので単純に御影堂を見に行ってるんだと思ってました。
自分は終了までに行けばいいかぁなんて思って呑気に月出を待ってました(苦笑)

予定を確認して知ってたはずなのですけどね。

観月讚仏会法要が終わってなんとなく燃え尽きてました

そしていよいよ中秋の名月のお出ましです。

これくらいの高度と明度で撮れれば建物と月の明度のバランスいいのになぁなんて思いながらソワソワしてました。

辺りに夜の帳が降りきった頃にお月さま登場!
この頃にはかなりのギャラリーが集まってました。

この日の境内開放は20時までだったので、そろそろ御影堂の方に移動します。

道すがら灯籠を置いてくださっていたので、迷うことなく歩くことができました。
灯籠に照らされた境内はなんとも幻想的です。

この上り坂の突き当たりを右に曲がると開山堂の裏に出るのですが、外灯に浮かびあがる姿がカッコ良すぎて思わず足を止めてしまいました。

叶わない夢でしょうけど、月明かりだけで眺めてみたいですね。

そして御影堂に到着。

御影堂は寝殿造のかっちょいい建物で、今はこちらに乾漆造鑑真和上坐像(国宝)が安置されています。
が、この日は扉がピッタリと閉ざされていてお目にかかることはできませんでした。

御影堂の敷地内は全面撮影不可だったので写真はないのですが、典雅な建物と、東山魁夷画伯の障壁画が生でみられるのでぜひ興味のある方は見てほしいです。

鑑真和上の故郷の景色を描いたものなんだそうですが、見入っていると深山幽谷に吸い込まれるような感覚におちいります。
故郷から遠く離れた地で没した和上を東山画伯独特の優しい色合いの景色が穏やかに慰めているような気がしました。

拝観案内

拝観時間

午前8時30分~午後5時まで(受付は午後4時30分まで)

※観月讃仏会の日はいったん閉門後、午後6時〜午後8時まで境内の一部のみ開放

拝観料

大人・大学生高校生中学生小学生
1,000円400円400円200円
令和4年9月14日現在

※観月讃仏会の時間帯のみ境内の一部を無料開放

※特別展は上記拝観料のほかに別途料金が必要。

大人・大学生高校生中学生小学生
国宝 鑑真和上坐像
特別公開
500円400円400円300円
新宝蔵200円100円100円100円
令和4年9月14日現在

アクセス

自動車

第二阪奈有料道路 宝来ランプから3km
西名阪自動車道 郡山ICから8km

駐車場
※観月讃仏会の時間帯のみ無料開放されます。

有(乗用車140台・有料)
08:00~18:00:60分 550円、60分以降30分ごとに110円。最大料金設定はありません
営業時間外(18:00~8:00)も料金は加算されます。
入出庫時間に注意です。
拝観開始時間は8:30からです。

電車

近鉄西ノ京駅下車 徒歩20分
奈良交通バス「唐招提寺」「唐招提寺東口」

住所

奈良市五条町13-46

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