今年の夏も殺人的に暑かったですね。
9月下旬になり、ようやく朝晩涼しくなってきましたので、かねてからの計画を実行に移すことにしました。
その名も、『ポタフォト奈良』
自転車でまったり奈良の地をお散歩(ポタリング)しながら写真を撮る(フォト)という企画。
自家用車の買い換えに伴ない、愛用のeバイクを車に積めるようになったので、旅先にマイ自転車を持ち込んでみたかったのです。
と、言うことで第一弾は秋の彼岸花咲き乱れる奈良・葛城古道周辺です。
実際にまわったルート
この日は夜明け前から日没まで彼岸花を追いかけ回してきました。
とりあえず、午前の部を紹介します。
タイムテーブル
- 5:05出発タイムズ御所駅前
Googleマップのルート案内を頼り九品寺の彼岸花畑へ
(自転車で約20分) - 5:25到着九品寺の彼岸花畑
撮影を楽しんだあと、葛城一言主神社へ
(自転車で約6分) - 6:55到着葛城一言主神社
撮影を楽しんだあと、近くのローソンに立ち寄る
(自転車で約6分) - 8:45到着ローソン御所名柄店で朝ごはん
おにぎりと麦茶を購入
駐車場のすみっこで遅めの朝ごはん - 9:45到着高天寺 橋本院
- 12:10到着集落の中をポタリング
タイムズ御所駅前に向かう道すがら撮影
- 13:00到着タイムズ御所駅前
上記の時間は撮影メタデータをみて、あとから割り出したものです。
全体のルート地図
タイムズ御所駅前から九品寺へ
奈良は自転車ルート案内が未実装の為、徒歩ルートで表示させています
今年(2022年)から九品寺の駐車場はお彼岸の間は墓参の方以外駐車禁止になりました。
そして夜間は閉鎖されます。
そのような事情を踏まえ、まずはタイムズ御所駅前に自家用車を駐め、ここで自転車を降ろし出発です。
スマホのGoogleマップのルート案内を立ち上げ、いざ九品寺へGo!
夜明け前の薄暗い見慣れぬ町を自転車で走るのはちょっと不安でしたが、ルートマップをあらかじめ作った時にある程度の道順を確認していたおかげで、難なく目的地へ♪
……とは問屋がおろしませんでした。
大きな畦道らしきところに案内された時におかしいと思ったのですが、そのまま進んでいったら突然案内が途切れ、真っ暗な田んぼのただ中に放り出される形に(汗)
奈良はまだGoogleマップの自転車ルートは実装されていないため、夜間で車道は危ないと判断し、徒歩ルートを選んだのですが、素直に車ルートを選んでおけばよかったかも。
そこからは、マップの現在地から車道に出られそうな方向にあたりをつけ、なんとか大きな道に出られました。
うーん、頼むよ、グーグル先生。
空が徐々に朝焼けしてくるのに焦りながら、再び目的地を設定しなおし、九品寺へ向かいました。
タイムズ御所駅前(スタート&ゴール地点)
駐車台数
24台
料金
全日 | |
---|---|
最大料金 (繰り返し適用) | 駐車後24時間 最大料金330円 18:00-08:00 最大料金220円 |
通常料金 | 00:00-00:00 60分 110円 |
個人的には現金以外にクレカで精算できるのがうれしいポイント
九品寺に到着
ようやく見覚えのある景色に到着。
やっと着いたー、とほっとしたのも束の間、大きなワンボックスカーが道を塞いでいて通れません。
そんな車が2、3台彷徨っています。
どうやら、夜明け前の彼岸花目当てにやってきたのはいいけれど、車を駐める場所にお困りの模様。
九品寺の駐車場が夜間閉鎖されているという情報はどうやら本当だったみたいです。
なんとか道を塞いでいる車をやり過ごし山門の横のスペースに出来るだけ邪魔にならないように自転車を駐車。
彼岸花畑に向かいます。
到着して愕然としたのは、無惨な姿になった彼岸花畑。
ところどころ穴が空いて密集して咲いていませんし、以前(少なく見積もっても10年以上前になりますが)見た時の半分以下のボリュームしかありません。
そして、平日の夜明け前にもかかわらず、2、30人は同じ方向に向けて三脚を立てて夜が明けるのを待ってました。(以前来たときは自分を含めて4人しかいませんでした)
夜の明けはじめなんぞに来ても遅すぎて、もはや好きな構図で撮れそうもありません。
と、言っても、ま、どうとでもごまかして撮れますけども。
ただ、ここが心躍るような光景でなくなってしまっていたのは確かでした。
九品寺で撮影するなら知っておくべきこと
『彼岸花 群生地 揉め事』とネットで検索すると、上位にここで起こったことがずらりと表示されます。
SNSでこの場所が拡散された後、特にコロナ前の2017〜18年あたりが酷かったようですが、撮影に来る人のマナーがかなり問題になっていたようです。
- 彼岸花を撮るために車道にずらっと三脚が並んでいる
- 花が咲いている中に三脚を立てる
- 路上駐車が酷くて車の行き違いが不可能なほど
などと聞いていましたが、実際はそんな甘っちょろいものではなかったようで。
- 群生地に入り込み踏み荒らす
- なぜか夜中にお寺への問い合わせ電話
- 駐車場でのトラブル(墓参の方が駐められないなどか?)
- 夜中に数人でやってきて大声で話す…などなど
ここの群生地はもちろん勝手に彼岸花が咲いているわけではなく、地域住民の方々が素晴らしい景観になるように努力してくださっています。
芽が出る少し前に草を刈ってくださったり、ただ咲かせるだけでなく、あれだけ群生させるためには並大抵の努力ではないと思うのです。
『地域の観光資源にしたい』『訪れた人たちに喜んでもらいたい』という地域住民の方々の思いから、手入れをして素晴らしい景観を守ってくださっているようですが、訪れる人たちのあまりのマナーの悪さに『もう無くしてしまっては』という声も上がっているとか。
これらの問題は2017年にSNS上でかなり拡散され、あるカメラマンさんがまとめて発信してくださっていました。
それらをまとめると…
- 駐車場の場所はネット等で確認。お寺に問合せしない
- 駐車場の事故は個人の責任。お寺に問合わせしない。
- 夜中に問合せしない
- 駐車場や彼岸花畑で話し声を立てない
- 田んぼのあぜ道で撮るときは農家の方の通行が最優先
- 彼岸花はデリケート。一度踏まれると二度と生えてこない。群生地には立ち入らない
- まだ生えていないところもこれから生えてくる可能性があることを知る。
あと補足としてはお彼岸期間は墓参の方しか駐車場を使えません。
お彼岸期間、夜間は駐車場が閉鎖されています。
この日、知らずに車で来てしまった方もいましたが、御所駅周辺の駐車場に車を駐めて、タクシーで来た方、歩いて来た方などさまざま。
カメラマンも2、30人いましたが、皆さん私語もせず、静かに撮影されていたのが印象的でした。
それと、なんとですね。
撮影場所を譲っていただけました。
遅れて行ったし(夜明け前だけど)さすがに人が多すぎますし、日の出の彼岸花は撮れないと諦めていたのですが、手持ちで撮っておられた方が後ろに下がって場所を開けてくださってもう神としか思えませんでした。
行ったのが平日の早朝だったせいか、自分の見ていた範囲ではマナーが悪いと感じる人はいませんでした。
九品寺のマナー問題もですが、カメラマンのマナーが問題視されることが多くなってきた昨今。
他の場所へ訪れるときも、まわりの迷惑になっていないかよく見て行動しないといけないと考えさせられました。
九品寺
駐車場
無料駐車場がありますが、お彼岸シーズンは墓参の方以外は駐車禁止です。
駐車可能台数は20台程度。
九品寺から葛城一言主神社へ
九品寺から葛城一言主神社まで歩くと15分ほどかかりますが、自転車だとまったり漕いでも5、6分で到着。
あぜ道で燃え上がるように咲く彼岸花が目をひく葛城一言主神社周辺。
参道沿いに咲く彼岸花はちょうど見頃でした。
木々の間から光が差し込んでくる時間帯でとても綺麗でした。
せっかくなので、葛城一言主神社周辺も少し散策。
こちらはかなりお花の白化が進んでいるものが多く、見頃ほぼ過ぎかなといった印象。
きれいな状態のお花が少なくて、撮影するのに四苦八苦しました。
彼岸花の朝露はもうほとんど消えてしまっていましたが、稲の方がまだキラキラ輝いていて美しかったです。
葛城一言主神社
駐車場
無料駐車場がありますが、駐車できるのは10台程度。
駐車場に至る農道も細く、駐車場も狭めなので注意が必要。
葛城一言主神社からローソン御所名柄店へ
次の撮影スポットは高天寺 橋本院なのですが、早朝から飲まず食わずでここまで来たので、途中のローソンに立ち寄りました。
おにぎりと麦茶を購入。
朝5時過ぎに御所駅前の駐車場に到着したときは、上着も持たず薄手の長袖一枚しか着てこなかったので凍死するかと思いましたが(それは言い過ぎか)、葛城一言主神社周辺で彼岸花撮影している途中から気温がぐんぐんあがり、かなり喉が渇いていたのでここで飲み物を手に入れることが出来て、とても助かりました。
駐車場の片隅で軽く朝ごはんを済ませて、次の目的地へ向かいます。
ローソン御所名柄店
ローソン御所名柄店から高天寺 橋本院へ
ローソンでばっちり腹ごしらえとガッツリ休憩したところで次の目的地高天寺 橋本院さんへ漕ぎ出しました。
5kmくらいなので30分くらいで着けるかなぁと思っていたのですが、計算にいれていませんでした、高低差を‼︎
ど素人の浅はかさってやつなんでしょうが、ローソンから橋本院さんまでってひたすら登り坂なんです。
しかも結構な傾斜の。
eバイクなので多少の傾斜は大丈夫だろうとたかを括っていたのですが、自分の体力と脚力がなさすぎました。
途中、三、四回ほど、下車して休憩したのですが、傾斜がすごいのでeバイクの重みで坂から落ちそうになりましたし…
eバイクに乗り換えてから、向かい風も坂道も恐ることがなくなり、eバイク最強‼︎と思っていたのですが、傾斜の強い坂道で降りて手で押そうものなら自転車の重みで坂から転げ落ちそうになるんですよね。
車体はアルミなんですが、バッテリーと撮影機材がたぶん重い…めちゃめちゃ重い。
ポタリングするのにガッツリ撮影機材持っていく人はあまりいないと思いますけども。
そんなわけで、どんなに苦しくてもeバイクは絶対に坂道で降りてはいけないと学びました(汗)
高天寺 橋本院へ到着
心臓破りの地獄のロードも峠まで。
峠を越えると、眼下に広がる集落の眺めと吹き抜ける風が最高すぎました。
お寺の駐車場(だだっ広い広場のようになっています)の隅っこに自転車を駐めて、いざ門の中へ。
ここで注意なのですが、門を入って壁沿いを左に歩いていくと大きな広場(瞑想の庭)になっていてそこにいろんなお花が咲いています。
奥に歩いていくと葛城古道に繋がっているようでした。
門を入って右奥に橋本院さんの本堂(住まいかも?)らしきものがありますが、こちらの敷地には彼岸花は咲いていませんので間違えないように。
すごく綺麗に整備された広場になっているのでお弁当を広げたくなるのですが、ご飯を食べるのは禁止との立て板がありました。
まぁ、お寺の境内だし当たり前か。
他の彼岸花の名所のように一面彼岸花とか、めちゃくちゃ群生しているというわけではないのですが、この日、一番撮ってて楽しかったのは実はここだったりします。
自分以外のカメラマンがいなかったので、まわりを気にせず撮影に没頭できたせいかもしれません。
ただ、人があまり来ないせいでしょうか。
ものすごい蚊にたかられました(汗)
高天寺 橋本院
駐車場
無料駐車場あり
高天寺 橋本院からタイムズ御所駅前へ
行きが地獄の登り坂だっただけあり、帰りはひたすら下り坂。
県道30号線をひたすら走ってもよかったのですが、車道を避けたかったこともあり、名柄郵便局のある交差点で右折して、集落の中を走ってみました。
名所とされているところ以外にも素晴らしい景色が広がっていて、まさに彼岸花の楽園。
写真を撮っていて気づいたのですが、ハイキングらしき服装をして歩いているグループも何組か見かけましたので、おそらくハイキングルートにもなっているのかもしれませんね。
今回、彼岸花にフューチャーしてコースを選定しましたが、葛城の地は歴史ある神社仏閣や町並みの宝庫でもあるようで、次回はそちらを中心に1日かけてゆっくりめぐってみたいと思いました。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
コメント